ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」-②

の続きです。 

ナルト「そろそろヒナタと結婚して二ヶ月だってばよ」
ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」
ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」-②
ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」-③
 
222:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 01:38:17 ID:94X8odsI
女将「ああ、最後に」

女将「お詫びの品として、この地方の地酒をご用意いたしました」

女将「後で、お部屋までお持ちいたしますね」

ヒナタ「あ、ありがとうございます」

女将「いえ、ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありません」

ナルト「…とりあえず、部屋に戻るか」

ヒナタ「う、うん」 




223:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 01:42:42 ID:94X8odsI
~部屋~

ナルト「…本当だ、温泉につながる道があったってばよ」

ヒナタ「確認なんてしないで、すぐにお祭りを見に行っちゃったから…」

ナルト「…」

ナルト「そ、それじゃあ、先に入ってくるってばよ」

ナルト「俺は、後でいいからさ」

ヒナタ「そ、そう?」

ヒナタ「それなら、お言葉に甘えて…」チラッ

ナルト「ああ、ゆっくり入ってくるってばっよ」

ヒナタ「ありがとう…」フゥ

ナルト(ん?何か、ちょっと表情が暗いな…)

ナルト(気のせいかな?)

ヒナタ「…」 




224:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 01:46:50 ID:94X8odsI
~脱衣所~

ヒナタ「…はぁ」

ヒナタ(ナルトくん、全然いつもどおりだったな…)

ヒナタ(もしかして、あまり意識されてないのかな?)

ヒナタ(女将さんの話を聞いていた時も、そんなに動揺してなかったみたいだし…)

ヒナタ「…私だけ、なのかな」シュルシュル

ヒナタ(…しょうがないよね、あの時逃げちゃってから)

ヒナタ(ナルトくんは、仲良くしてはくれても、一本線を引いてる感じだったし)

ヒナタ(今日は特別なんだから…)

ヒナタ(…特別?)ピタッ 




225:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 01:52:13 ID:94X8odsI
ヒナタ(そうだよね、今日は特別)

ヒナタ(神様がくれたチャンスかもしれない…)

ヒナタ(考えてみれば、里に帰れないのも、一緒の部屋なのも…)

ヒナタ(このまま、何もしなくていいの?)

ヒナタ(この前のハナビの様子…)

ヒナタ(…もし、何もせずに、ナルトくんをハナビに取られちゃったら…)

ヒナタ(…絶対、後悔しちゃう)

ヒナタ(ナルトくんが誰を選ぶとしても、選ばれた人を祝福できるように…)

ヒナタ「…何か、考えなくちゃ」 




226:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 02:04:16 ID:94X8odsI
~部屋~

ナルト「…今、ヒナタは風呂に入ってんのか…」

ナルト「…」モヤモヤ

ナルト「おっと、何を考えてるんだってばよ…」ブンブン

ナルト「こういう時こそ、仙人モードで鍛えた瞑想を使うときだよな」

ナルト「集中、集中」

ナルト(…今日は、結構いい雰囲気だったと思うけど)

ナルト(…ちゃんと、決めないとな…)

~~~~~~~~

ハナビ「あのさ、さっきの話」

ハナビ「失敗したら、わたしのところに来てね?」

ハナビ「慰めてあげる」

~~~~~~~~~

ナルト(…何を考えてんだ、俺ってば…)ベシッ

ナルト(集中しないと…) 




227:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 02:07:13 ID:94X8odsI
~回想中断~

テンテン「ふーん、かなりいろいろあるんだね~」

ヒナタ「そうなのかな?」

テンテン「聞いてる分には楽しいから、別にいいんだけどさ」

テンテン「ナルトのは本人から?」

ヒナタ「うん」

ヒナタ「そうだったよね?」

ナルト「…ヒナタ、何でも話すのがいいわけじゃないってばよ…」ガラガラ

テンテン「何?聞いてたの?」

ナルト「この家そこまで広くねえし」

ナルト「普通に聞こえてきたってばよ」 




228:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 02:11:24 ID:94X8odsI
ヒナタ「まあまあ、別にもういいでしょ?」

ヒナタ「それより、ここからはナルトにも話して欲しいな」

ナルト「俺?」

ヒナタ「うん、どんな気持ちだったのか、教えて欲しいから」

ヒナタ「ちゃんと、ごまかさずにね?」

ナルト「…別にごまかしてないってばよ」

ヒナタ「嘘ばっかり」

ヒナタ「さっきのところは話してくれたけど」

ヒナタ「肝心なところははぐらかしたでしょ?前も」

ナルト「…」

ナルト「…だって、なんか恥ずかしいってばよ」

ナルト「まして、今日はテンテンもいるだろ?」 




229:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 02:17:15 ID:94X8odsI
テンテン「別に恥ずかしがらなくても…」

ナルト「普通は気にするだろ!?」

ヒナタ「まあまあ」

ヒナタ「別に、何を考えていたとしても、気にしないと思うよ?」

ヒナタ「結果としての私たちが、ここにいるんだから」

ナルト「…」

ナルト「…ヒナタ、何か強くなったな」

ヒナタ「そう?…でも、まあ…」

ヒナタ「私も、もうすぐお母さんだからね」

ナルト「…そっか」 




234:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 12:43:41 ID:gn1khE.Q
~回想再開~

ヒナタ(…でも、どうすればいいのかな…)

ヒナタ(ナルトくんは、多分私のことを意識してくれてないし)

ヒナタ(そもそも、既に諦められてたり?)

ヒナタ(よく考えてみれば、少しくらい気にしていたら、一緒の部屋で泊まるのにあんなに平然としてるものなのかな?)←不安が故の情報改竄

ヒナタ(ど、どうしよう…)

ヒナタ(いい雰囲気だと思ってたけど、もしかして私の気のせいだったりするのかな?)

ヒナタ(私がしたことって、イカ焼き食べさせてもらったくらいだし)←手を繋いだり浴衣を褒められたことは頭の外へ

ヒナタ(ぬぬぬ…)

ヒナタ(はっ!?そう言えば、前に香燐さんが言ってたっけ…)

香燐『男なんて、色仕掛けで誘惑しちゃえば、勝手に気にして惚れてくるような単純な生き物なんだから』

香燐『ヒナタはまず、自分の武器を活用しなきゃね』

ヒナタ(色仕掛け…)

ヒナタ「…」//// 




235:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 12:48:49 ID:gn1khE.Q
ヒナタ(で、でも、急にそんな事したら)

ヒナタ(すんごくいやらしい子だと思われちゃうんじゃ…)

ヒナタ(そ、それはすんごく嫌!)

ヒナタ(むむむ…)クシュン

ヒナタ(あ、そう言えば、お風呂に入るんだった…)

ヒナタ(後は、お湯に浸かりながら考えよう)ヌギヌギ

ヒナタ(あ、手ぬぐいが上にある)

ヒナタ(一応持って行こう…)グググ

ヒナタ(よし、取れた…)ガタッ

ヒナタ「き、きゃあぁっ!?」ガラガラ 




236:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 12:58:02 ID:gn1khE.Q
~部屋~

ヒナタ『き、きゃあぁっ!?』ガラガラ 

ナルト「!?ヒナタの悲鳴!」

ナルト「ど、どうしたんだってばよ!!」バッ

ヒナタ「あっ…」ハダカ

ナルト「なっ…!?」

ヒナタ「うっ…」バッ ////

ナルト「わ、悪い、な、何も見てねぇから!」クルッ

ヒナタ「ま、待って!」ギュッ

ナルト「え?」

ナルト(あれ?どういう事だ?)

ナルト(なんで抱きつかれてるんだってばよ?) 




237:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 12:59:46 ID:gn1khE.Q
ヒナタ(ど、どどどどうしよう)

ヒナタ(さっきあんなことを考えてたから、反射的に呼び止めちゃった…)

ヒナタ(…あ、でも)

ヒナタ(…もう、一回見られちゃったんだよね…?)

ヒナタ(…)

ヒナタ「あ、あの…ナルトくん」

ナルト「な、何だってばよ?」

ヒナタ「そ、その…」

ヒナタ「せ、せっかくだし」

ヒナタ「お風呂、一緒に入らない?」//// 




238:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:06:44 ID:gn1khE.Q
~風呂場~

ナルト(これは、一体どういう状況なんだってばよ?)

ヒナタ「な、ナルトくん」

ヒナタ「こ、こっちを見ちゃダメ、だからね?」

ナルト「わ、分かってるってばよ…」

ナルト(いやいやいや、おかしい、これはおかしいってばよ!)

ナルト(なんでヒナタと一緒に風呂に入ってんだ?)

ナルト(隠すものが手ぬぐいしかないし…)

ナルト(しかも、あのヒナタの身体…)モワワン

ナルト(って、ヤバイヤバイ、こんなこと考えてたらマズイってばよ)

ナルト(へ、平常心…)

ヒナタ(一周して落ち着いてきちゃった…)ごしごし

ヒナタ(…せっかく一緒なんだし、どうせならあれ、やってみたいな…)

ヒナタ(よーし) 




239:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:14:08 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「ナルトくん、身体洗い終わったよ」

ヒナタ「タオルも巻いたから、こっち向いても平気…」

ナルト「そ、そっか」

ナルト「じゃあ、俺も身体洗ってくっから、適当に露天風呂にでも…」

ヒナタ「ううん、それより」

ヒナタ「せっかくだから、ナルトくんの背中流してあげる」

ナルト「は?」

ヒナタ「ふふっ、どうせもう一緒にお風呂入っちゃってるんだから」

ヒナタ「細かいことは気にしないことにしたの」

ヒナタ「タオルもあるし、恥ずかしくは…まあ、あるけど」//// 




240:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:14:37 ID:gn1khE.Q
ナルト「な、なんか自棄になってないか!?」

ヒナタ「いいからいいから」

ヒナタ「ほら、そこに座って?」

ナルト「いや、自分で洗うからいいってばよ…」

ヒナタ「…もうっ!これは決めたことなの!」グイ

ナルト「いやいや、ちょ、ちょっと…」 




241:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:20:37 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「…痛くない?」ごしごし

ナルト「あ、ああ、丁度いいってばよ」

ヒナタ「そう?じゃあ続けるね」ごしごし

ナルト「…あのさ、何か無理してないか?」

ヒナタ「さっきまではね…」

ヒナタ「今は吹っ切れちゃった」

ナルト「吹っ切れた?」

ヒナタ「うん」

ヒナタ「私ね、今日すっごく楽しかったんだ」

ナルト「おう、俺も楽しかったってばよ」

ヒナタ「うん」

ヒナタ「でね?やっぱり思ったんだ」

ナルト「ん?何を?」 




242:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:23:51 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「…私、ナルトくんのことが好きなんだなーって」ごしごし

ナルト「え!?いや、なんてタイミングで言うんだってばよ!?」

ヒナタ「こ、こっち見ないでね?」

ヒナタ「多分、顔真っ赤だから…」////

ヒナタ「…勢いで言えちゃったけど」

ヒナタ「本当は、もっと前に言いたかったんだよ?」

ヒナタ「…あの時、逃げなければって、ずっと思ってた」ピタッ

ナルト「ヒナタ…」 




243:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:27:13 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「…ナルトくんの背中、広いね」

ヒナタ「それに、傷だらけ」

ヒナタ「私ね、ずっとこの背中を見てきたの」

ヒナタ「ずっと追いかけてた」

ヒナタ「でも、あの時」

ヒナタ「里がボロボロになって行くのを見て」

ヒナタ「ナルトくんが一生懸命皆を守る姿を見て」

ヒナタ「…背中を見るんじゃなくて、隣に立ちたいって思ったんだ」

ナルト「…」 




245:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:31:56 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「だから、戦争が終わって」

ヒナタ「ナルトくんが、私に告白してきてくれて、凄く嬉しかった」

ヒナタ「…でもね、その時思ったんだ」

ヒナタ「私は、ナルトくんの横にいてもいいのかなって」

ヒナタ「私は、そこで笑って居られるのかなって」

ナルト「…そんなこと」 




246:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:37:17 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「ふふっ、馬鹿みたいだって思う?」

ヒナタ「でもね、それだけ」

ヒナタ「私から見たナルトくんは、ずっとずっと遠い存在になっちゃってたの」

ヒナタ「だから、怖くなって逃げた」

ヒナタ「自分の都合で、拒絶しちゃった」

ヒナタ「…自分に自信が持てなかったの」

ヒナタ「自分より、もっとナルトくんに相応しい人が居るって」

ヒナタ「そんな嫌な考えが、頭から離れなかった」 




247:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:45:25 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「だから、一生懸命頑張って」

ヒナタ「家事も、鍛錬も、沢山やって」

ヒナタ「少しでも、あなたに近付きたかった」

ヒナタ「ふふっ、でも、やっぱりダメだったみたい」

ヒナタ「ナルトくんの隣に立てるようになる前に」

ヒナタ「あなたが好きって、言いたくなっちゃってた」

ヒナタ「…今日も、ううん、ずっと前から」

ヒナタ「変な意地を張らなければって、後悔してたんだ」 




248:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:51:42 ID:gn1khE.Q
ヒナタ「ゴメンね、自分勝手に話しちゃって」

ヒナタ「都合良すぎるよね」

ヒナタ「私、本当はこんな感じなんだ」

ヒナタ「…いつも、自分の事ばっかり」

ヒナタ「…」

ナルト「…そっか」

ナルト「んで?話しはもう終わったのか?」

ヒナタ「…うん、全部話した、かな」

ナルト「じゃ、ちょっと失礼するってばよ」クシャ

ヒナタ「え?」

ナルト「タオル巻いてても、一応あっち向いてるから大丈夫だってばよ」プイッ

ナルト「オラオラ、小難しいことばっか考えてる頭はこれか」ナデナデ

ヒナタ「あ、あの…」 




249:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 13:57:46 ID:gn1khE.Q
ナルト「どうせまた泣いてんだろ?」

ヒナタ「ま、またって程泣いてないよ!」グシグシ

ナルト「ははっ、やっぱり泣いてんじゃんか」

ナルト「あのな、ヒナタ」

ヒナタ「な、何?」

ナルト「そんな複雑なこと、考えなくてもいいんだってばよ」

ナルト「大体、俺から言うつもりだったのに、不意打ちで言うし」

ヒナタ「え?」

ナルト「あのな、大事なのは、お互いが好きかどうか」

ナルト「たったそれだけなんだってばよ」

ナルト「相応しいとか、相応しくないとか」

ナルト「そんなのは俺が決めてやる」 




250:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 14:05:15 ID:gn1khE.Q
ナルト「俺からすればさ、ヒナタ」

ナルト「お前の方が、よっぽど俺にはもったいないってばよ」

ナルト「美人で、気遣いができて」

ナルト「料理も上手くて、相手のために一生懸命になれて」

ナルト「それだけ揃ってて俺に相応しいなんて言える程、神経図太くないってばよ」

ナルト「…ま、たまにドジで、ちょっと悩み性だけどさ」

ナルト「…でも、そういうとこ全部ひっくるめて」

ナルト「俺はヒナタのことが好きなんだ」

ナルト「…先に言われちまったけど」

ヒナタ「ご、ごめん…」 




251:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 14:11:11 ID:gn1khE.Q
ナルト「あー、いろいろ考えてたのになー」

ヒナタ「そ、そうなの?」

ナルト「ったりめーよ」

ナルト「今日こそ決めてやるって、意気込んだ結果がこれかー」

ヒナタ「え、あ、あの…」

ナルト「…へへっ、でも」

ナルト「素直に嬉しいってばよ」

ナルト「ごめんな、言わせちゃってさ」

ヒナタ「う、ううん、私が勝手に話しちゃっただけだから…」

ナルト「…ヒナタ」

ヒナタ「え?何?」

ナルト「俺と、付き合ってくれないか?」

ヒナタ「あっ…」

ヒナタ「…うん、これからもよろしくお願いします」

ナルト「…ははっ、こちらこそよろしくな」 




252:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 14:17:25 ID:gn1khE.Q
ナルト「…しっかし、どんな状況で言ってんだろうな、俺たち」

ヒナタ「ふふっ、そうだね」

ヒナタ「でも、顔見て言える自信なくて」

ナルト(いや、まあその前から結構大胆だったよな)

ナルト(ヒナタの中での基準が心配だってばよ…)

ヒナタ「少し冷えちゃったね」

ナルト「そうだなー」

ヒナタ「すぐに洗っちゃうから、露天風呂の方行ってみよう?」

ナルト「え?いや、もう一人でも…」

ヒナタ「やり始めたことは最後までやり通さないとね」

ヒナタ「さ、向こう向いて」

ナルト(…やっぱり、ヒナタは元気な方が可愛いな)

ヒナタ「ん?どうかした?」

ナルト「…いや、そんじゃ続き、頼むってばよ」

ヒナタ「うん!任せて」 




256:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/12(月) 21:05:13 ID:fG1goBcc
どこかにヒナタ落ちてねぇかな... 




263:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:17:05 ID:FkFQPp0I
~露天風呂~

ナルト「…ふう」カポーン

ヒナタ「…」

ナルト「広い風呂でよかったなー」

ヒナタ「う、うん」

ヒナタ「にごり湯だから平気だけど…」

ヒナタ「まだ、その、心の準備が…」

ナルト「ま、別に気にすることないってばよ」

ナルト「いやー、外も結構綺麗に見えるんだな」

ヒナタ「そうだね」

ヒナタ「お祭りの提灯、まだついてるし」 




264:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:17:41 ID:FkFQPp0I
ナルト「ああ、あの祭り一週間は続くんだってさ」

ヒナタ「そうなの?」

ナルト「ラムネを買ったときに聞いたんだってばよ」

ナルト「神様が眠りたくなくなるようにってさ」

ヒナタ「へー、ちゃんと理由があるんだね」

ナルト「ま、夜通しどんちゃん騒ぎがしたいだけかも知んねーけどな」キシシ

ヒナタ「…ナルトくんってば、情緒なーい」 




265:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:20:03 ID:FkFQPp0I
ナルト「俺はもともとこんな感じだからなー」バチャバチャ

ヒナタ「あっ、お風呂で泳いだらダメだよ」

ナルト「ちょっとくらいはしゃいでもいいだろ?」

ヒナタ「もうっ!静かに楽しむの、こういうのは!」

ナルト「…ちぇー、分かったってばよ」チャポン

ヒナタ「はいはい、えらいえらい」ナデナデ

ナルト「いいのか?こんなに近くで」

ヒナタ「…まだちょっと恥ずかしいけど」////

ヒナタ「でも、せっかく一緒に入ってるのに、あんなに離れてるんじゃ、ね?」

ナルト「いや、ね?とか言われても…」

ヒナタ「いいでしょ?隣にいたって」

ナルト「いや、そりゃあ嬉しいけどさ」 




266:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:23:57 ID:FkFQPp0I
ヒナタ「…何か、反応薄くない?」

ナルト「ま、これでも結構頑張って落ち着いてるんだってばよ」

ナルト「じゃなきゃ、好きな女の子と一緒の風呂なんて、身がもたないってばよ」

ヒナタ「す、好きって…」////

ナルト「いや、今更恥ずかしがらなくても…」

ヒナタ「…もう一回言って?」

ナルト「え?」

ナルト「あ、うん」

ナルト「…好きだってばよ」

ヒナタ「…」////

ヒナタ「あ、あの、もう一回…」

ナルト「いや、これなんだってばよ?」 




268:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:28:26 ID:FkFQPp0I
ヒナタ「ごめん、なんか舞い上がっちゃって…」

ナルト「戻ってきてくれて、良かったってばよ」

ヒナタ「あっ…」キュッ

ナルト「ん?どうしたんだ?」

ヒナタ「あっ、ううん、なんでもないの…」キュッ

ナルト「?いや、明らかに何か変だろ」

ヒナタ「な、なんでもないってば…」

ナルト「…あー、隠し事するんだ」

ヒナタ「え?べ、別に隠し事とかじゃ」

ナルト「そっかー、ふーん」ジトー

ヒナタ「うう…」 




269:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:33:03 ID:FkFQPp0I
ヒナタ「…ちゃうの…」ボソボソ

ナルト「え?なんだって?」

ヒナタ「…ああもう!」

ヒナタ「抑えておかないと、胸が浮いちゃうんだってば!!」バチャン

ナルト「あっ…」

ヒナタ「き、きゃっ」バシャッ

ヒナタ「み、見ちゃった?」////

ナルト「あ、いや」

ナルト「発言のインパクトで、一瞬意識が飛んでたってばよ」

ヒナタ「そ、そう?」////

ナルト「あー、その、なんだ」

ナルト「悪かったってばよ…」ポリポリ

ヒナタ「う、うん」プクプク 




270:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:41:55 ID:FkFQPp0I
ひゅるるるるるるぅう どおん

ヒナタ「…あ、花火だ!」

ナルト「うお、ここからバッチリ見える」

ヒナタ「え?どこどこ?」

ナルト「あ、ここが外を見るように開いてっから」

ヒナタ「私も見る!」ふにょん

ナルト「あ…」

ヒナタ「あ…」

ナルト「…」

ヒナタ「…」 




271:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:42:20 ID:FkFQPp0I
ひゅるるるー どんっ 

ヒナタ「は、花火、綺麗だね!」

ナルト(あ、無かった事にした)

ヒナタ「ね?ナルトくん?」////

ナルト「そ、そうだな…」

ナルト(しかし…あの肉感…)

ナルト(…)タラー

ヒナタ「ナルトくん、鼻血出てるよ」

ナルト「え?マジか…」

ヒナタ「…忘れてね?」

ナルト「…はい」 




272:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:47:07 ID:FkFQPp0I
~部屋~

ナルト「なんだかんだで、かなり長湯しちまったってばよ…」グテー

ヒナタ「そ、そうだね…」

ナルト「…普通の浴衣もいいな」

ヒナタ「そ、そう?」

ナルト「嘘つく理由がないってばよー」ゴロゴロ

ヒナタ「それなら態度も真面目にしてよ!」

ナルト「うー、後で考えるー」

ヒナタ「嘘ばっかり」

ナルト「あ、これは本当に嘘だってばよ」

ヒナタ「よくわからなくなってない?」

ナルト「ごちゃごちゃしてきた」

ヒナタ「ふふっ、そうみたいだね」 




273:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:51:21 ID:FkFQPp0I
コンコン

仲居「失礼します」

仲居「お食事の方、お持ちいたしました」

ヒナタ「あ、もうそんな時間かぁ…」

ナルト「はーい、今開けるってばよー」ガチャッ

仲居「あら、どうもありがとうございます」

仲居「すぐにご用意いたしますので」

ヒナタ「あ、あの、何か手伝いましょうか?」

仲居「いえいえ、これは私たちの仕事ですから」

仲居「ささ、おふたりは席にかけてお待ちくださいな」

ナルト「分かったってばよ」

ナルト「ほら、ヒナタも」

ヒナタ「あ、待って…」

仲居「あらあら」 




274:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:56:00 ID:FkFQPp0I
仲居「…それでは、以上が本日の夕食になります」

仲居「膳は扉の外に置いて頂ければ、こちらで回収いたしますので」

ヒナタ「あれ?お布団を敷いたりは…」

仲居「そちらは既に準備してあります」

仲居「…お客様方のようにお若い夫婦さんですと」

仲居「その、いろいろございますでしょう?」

ヒナタ「え?あ、わ、私たちは、別に…」////

仲居「そういった訳で、こういう形にさせていただいているんです」

仲居「それでは、ごゆっくり」ススーッ

ナルト「…」スッ

ナルト「…はぁ」

ヒナタ「え?どうしたの、ナルトくん?」

ナルト「いや、布団が想像通りだったからさ」 




275:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 01:59:31 ID:FkFQPp0I
ヒナタ「想像通り?」チラッ

ヒナタ「…ああ、そういうことかぁ…」

ナルト「真ん中のティッシュ箱が、不思議ないかがわしさだってばよ…」

ヒナタ「そうだね…」

ナルト「…ま、いいや」

ナルト「とりあえず、食ってみようぜ?」

ナルト「なんかかなり豪華だし」

ヒナタ「確かに、いろいろあるね」

ナルト「…見てたらもっと腹減ってきたってばよ」

ヒナタ「ふふっ、そうだね」

ナルト「そんじゃ、いっただっきまーす」パンッ

ヒナタ「いただきます」 




276:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:05:56 ID:FkFQPp0I
コンコン

ナルト「あれ?今度は誰だ?」モグモグゴクン

ヒナタ「仲居さんかな?」

女将「失礼します」

ナルト「あ、温泉の説明とかしてくれた…」

ナルト「あー、えっと…」

ヒナタ「この旅館の女将さんだよ、ナルトくん」

ナルト「お、さすがはヒナタ」

ヒナタ「もうっ、しっかりしてよね…」

女将「あら?少し見ないうちに、一段と仲がよろしくなられましたね?」

ヒナタ「そ、そうですか?」

女将「はい、そう見えます」 




277:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:09:17 ID:FkFQPp0I
女将「…あ、ここに来た目的を忘れるところでした」ゴソゴソ

女将「あの、これがうちの旅館からのお詫びです」

女将「この地方の造り酒屋自慢の品ですので、ぜひご賞味ください」

女将「燗する時は、ここに道具が置いてありますので」

女将「この度は、ご迷惑をお掛け致しました」フカブカ

ヒナタ「あ、あの、大丈夫ですよ」

ヒナタ「私たちはそこまで困りませんでしたから」

ナルト「そうだってばよ」

女将「うちの不手際ですから、これくらいはしませんとね」

女将「でも、そう言っていただけると、少し気が楽になります」

女将「私は、もう少し回る場所がありますので、これで失礼いたします」

女将「引き続き、ごゆっくりおくつろぎください」

女将「それでは」ススッ 




278:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:13:05 ID:FkFQPp0I
ヒナタ「どうする?これ、お酒だって」

ナルト「呑めないんだっけ?」

ヒナタ「そういうわけじゃないけど…」

ヒナタ「おいしいって思ったことはないかも」

ナルト「そっか…」

ナルト「ま、でも貰いもんだし」

ナルト「一口くらいは飲んでみるってばよ」

ヒナタ「…うん、そうする」

ナルト「とりあえず、飯の続きだってばよ!」

ヒナタ「ナルトくん、そればっかりじゃない」

ナルト「へへっ、悪いな」

ヒナタ「ううん、いいんだけどね」フフッ 




279:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:18:20 ID:FkFQPp0I
ナルト「…ふいー、食った食った」ポンポン

ヒナタ「お茶飲む?」

ナルト「淹れてくれんの?」

ヒナタ「ううん、パックのやつだけど」

ナルト「あー、飲みたい」

ヒナタ「分かった、ちょっと待っててね」トテトテ 




280:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:18:41 ID:FkFQPp0I
ナルト(…この甲斐甲斐しさ)

ナルト(見た目よし、振る舞いよし)

ナルト(これが俺の彼女だぜ?信じられるか?)

ナルト(と、自分に問いかけても仕方ないってばよ…)

ナルト(よく考えてみれば、ヒナタって相当なお嬢様だもんな)

ナルト(きっと、礼儀作法とか厳しくされたんだろ…)

ヒナタ「入ったよー」トテトテ

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ「ん?なぁに?」

ナルト「ちょいちょい、こっちこっち」

ヒナタ「何かあるの?」 




281:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:24:36 ID:FkFQPp0I
ナルト「…おりゃっ!」ガバッ

ヒナタ「え?い、いきなり何?」

ナルト「へへっ、背後は取らせてもらったってばよ」

ナルト「うりうり、抱きつき攻撃~」ギュウ

ヒナタ「な、ナルトくん、恥ずかしいよ…」////

ナルト「少しくらいいいだろ?」スンスン

ナルト「…同じシャンプー使ったハズなのに、なんでこんないい匂いがするんだ?」 




282:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:27:37 ID:FkFQPp0I
ヒナタ「も、もうっ!匂いなんて嗅がないで!」ジタバタ

ナルト「あー、悪かった悪かった」

ナルト「あんまり暴れると、ほかのお客に迷惑だってばよ」

ヒナタ「そ、そっか…」シュン

ナルト(ま、俺のせいなんだけどな…) 




283:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:29:55 ID:FkFQPp0I
ナルト「…ヒナタやわらけー、あったけー」

ヒナタ「そう?…ナルトくんも、あったかいよ」

ナルト「もう少し、こうしてていいか?」

ヒナタ「…少しだけ、だよ?」ギュッ

ナルト(やべぇ、可愛すぎるってばよ…)ドキューン

ナルト「うー、ヒナター」

ヒナタ「何?」

ナルト「なんでもねー」ギュッ

ヒナタ「そう?」フフッ 




284:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/13(火) 02:30:26 ID:FkFQPp0I
ナルト「…幸せで死ぬ」

ヒナタ「死んだら、私、泣いちゃうからね」

ナルト「…じゃあ死なない」

ヒナタ「ふふっ、約束だよ?」

ナルト「…ああ、約束する」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「何だってばよ?」

ヒナタ「…大事にしてね?」

ナルト「…あたりまえだってばよ」

ヒナタ「…ありがと」

ヒナタ「…嬉しい」 




291:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 01:44:44 ID:VG7lnaWI
ヒナタ「えへへっ、随分遅くなっちゃったね」

ナルト「悪ぃな、止め時が分かんなくてさ」

ヒナタ「ううん、私もなんだか安心しちゃって…」

ヒナタ「あ、そうだ、貰ったお酒、飲んでみない?」

ナルト「急にどうしたんだってばよ?」

ヒナタ「いや、飲まないと忘れそうだなーって」

ナルト「…それもそうだな」

ヒナタ「でしょ?今持ってくるね」トテトテ

ナルト「…ヒナタが飲みやすいように、温めっか」 




292:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 01:48:48 ID:VG7lnaWI
ヒナタ「温まるまで、ちょっと時間あるね」

ナルト「ま、外でも見ながらってことで」ガララッ

ナルト「お、月がでかい」

ヒナタ「お団子とかあればいいのにねー」

ナルト「備え付けの饅頭が置いてあるけど…」

ヒナタ「食べる?」

ナルト「いや、ひとつしかないし、ヒナタが食うってばよ」

ヒナタ「じゃあ半分こしよ?」 




293:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 01:53:22 ID:VG7lnaWI
ナルト「この饅頭美味いな」モグモグ

ヒナタ「うちのみんなに買って行ってあげようかな」

ナルト「んー、俺もイルカ先生とかに買ってくか…」

ナルト「お、ちょうどいい感じにあったまったな」

ナルト「あちっ、ほい、ヒナタ」トクトク

ヒナタ「ありがとう」

ヒナタ「ナルトくんには私が注ぐね」トクトク

ナルト「…んじゃ、乾杯」グイッ

ヒナタ「かんぱーい」クイッ 




294:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 01:59:01 ID:VG7lnaWI
ナルト「どうだ?味の方は」

ヒナタ「…一瞬甘くて美味しかったけど」

ヒナタ「お腹の中から湯気みたいにお酒の匂いがする…」

ヒナタ「ううっ、まだまだ子供ってことなのかなぁ」

ナルト「ま、好みもあるから、気にすんなってばよ」グイッ

ヒナタ「ナルトくんはよく飲めるね…」

ナルト「うーん、綱手のばーちゃんのせいな気がすっけど」

ナルト「ま、無理することもないだろ?」

ヒナタ「えー、私もナルトくんと一緒に飲みたい」

ナルト「そうか?」

ナルト「んじゃ、チャレンジあるのみ、だってばよ」トクトク

ヒナタ「よぉし、頑張る!」

ナルト「…無理はすんなよ?」 




295:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:07:13 ID:VG7lnaWI
~一時間後~

ヒナタ「…うう」スゥスゥ

ナルト「あー、とうとう寝たかぁ…」

ナルト「ほらほら、そんなとこで寝たら風邪ひくってばよ」ヨイショ

ナルト「おっと、なんか予想より軽いな…」

ヒナタ「ナルトくん…」スゥ

ナルト「はいはい、ここにいるってばよー」

ナルト「布団は後でずらせばいいか」 




296:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:12:45 ID:VG7lnaWI
ナルト「今度は、駄々こねても止めてやろう」

ナルト「そーっと、そーっと」トサッ

ヒナタ「ううん…」

ナルト「明日、二日酔いにならないといいな」ナデナデ

ヒナタ「にゅふ…もっと…」

ナルト「へいへい」ナデナデ

ナルト(しっかし、酔ってるせいか)

ナルト(…ヒナタの色っぽさが増してる)

ナルト(浴衣だから、太ももとかはだけてるし)ナオシナオシ

ナルト(胸…は見ないほうがいいな、これは)

ナルト(…元が白いから、肌が赤くなってるのが目立つってばよ)

ナルト「これ以上いると、変な気起こしそうだってばよ…」 




297:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:17:50 ID:VG7lnaWI
ナルト「俺も酔ってんのかなぁ…」

ナルト「んじゃ、ヒナタ、おやすm」

ヒナタ「んー、や!」ガバ

ナルト「うわっ!?」ドサッ

ヒナタ「にゅふふ、ナルトくんだー」

ナルト「お、おい、起きたのか?」

ヒナタ「…ナルトくんの匂い、好きー」スンスン

ナルト「ちょ、ちょっと、ヒナタ?」

ヒナタ「ナルトくぅん、ぎゅーってして?」

ナルト「え?あ、うん」ギュウ

ヒナタ「えへー、わたしもぎゅーっ」

ナルト(なんだってばよ、この可愛い生物は…) 




298:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:22:23 ID:VG7lnaWI
ナルト「おーい、ヒナター?」

ヒナタ「…」スゥスゥ

ナルト「俺は抱き枕じゃないってばよ…」

ヒナタ「うぅん…」ギュッ

ナルト「…」

ナルト(これは、ヒナタが離してくれなかったのが悪いよな?)

ナルト(ふかこうりょく、ってやつだよな?)

ナルト(ちょっと間違って、こっちから抱きついても、事故、だよな?)

ナルト「…」

ナルト「よっと」

ナルト「…ヒナタの顔、綺麗だな…」 




299:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:29:13 ID:VG7lnaWI
ナルト「起きないと、もっと寄っちゃうってばよ?」

ヒナタ「…」スゥ

ナルト「…」

ナルト(こんな不意打ちしたって、ダメだよなぁ)

ヒナタ「…どうしたの?ナルトくん?」

ナルト「え!?お、起きてたのか?」

ヒナタ「ううん、さっき目が覚めた…」

ヒナタ「…何するつもりだったの?」

ナルト「い、いや、別に…」

ナルト「あ、すぐ離れっから…」

ヒナタ「だーめ、このままで話して」グイ

ナルト(腕を回されて、動けねぇ…)

ヒナタ「ねぇ、何がしたかったの?」ペロリ 




300:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:37:11 ID:VG7lnaWI
ナルト「…何も」

ヒナタ「そうなの?」

ヒナタ「ちゃんと言ってくれれば、私も考えるのになぁ」

ヒナタ「例えば、もーっと近付いてみたり…」ズイッ

ヒナタ「ほら、あと少しで…」

ヒナタ「…キス、出来ちゃうよ?」

ナルト「あ、う…」

ヒナタ「うふふ、ナルトくん顔まっかだよ?」 




301:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 02:43:57 ID:VG7lnaWI
ヒナタ「なーんて」

ナルト「え?」

ヒナタ「いいよ、しても」

ヒナタ「…私も、したいから」////

ナルト「ヒナタ…」

ヒナタ「初めては、ナルトくんからして欲しいな…」

ナルト「…分かったってばよ」

ナルト「…目、閉じて」

ヒナタ「…んっ」チュッ

ナルト「…酒の味がする」

ヒナタ「ふふふっ、私も」

ヒナタ「ね、もう一回…」ギュッ

ナルト「…ああ」 




304:以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/14(水) 07:24:09 ID:uoFX5vOM
ヒナタかわいいよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ(*´д`*) 




306:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/14(水) 22:18:48 ID:VG7lnaWI
ヒナタ「…もうすぐ、夜明けだね」

ナルト「結局眠れなかったってばよ」

ヒナタ「ふふっ、たまには夜更かしくらいいいと思うけどね」

ナルト「もうそろそろ徹夜になるからなぁ」

ナルト「夜明けか…最近は見てねぇな…」

ナルト「ん?夜明け?」

ヒナタ「どうかしたの?ナルトくん?」

ナルト「いや、なんか引っかかって…」

ナルト「…あっ!!」

ヒナタ「え?ど、どうしたの?」 




307:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/14(水) 22:23:00 ID:VG7lnaWI
ナルト「まだ日は昇ってないよな?」

ヒナタ「う、うん」

ヒナタ「あと1時間くらい、かなぁ」

ナルト「…それなら、まだ間に合うってばよ!」

ヒナタ「何に間に合うの?」

ナルト「あー…説明は後でするってばよ!」

ナルト「とりあえず、着替えてくれ」

ヒナタ「よ、よく分からないけど、分かった」

ナルト「俺も着替えなきゃだってばよ!」ガサガサ

ヒナタ(な、何なんだろう?) 




308:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/14(水) 22:35:34 ID:VG7lnaWI
ナルト「ヒナタ、準備できたか?」

ヒナタ「一応宿の人に言ってきたよ」

ナルト「よっし!」

ナルト(ここから走っても、普通じゃ間に合わねぇし)

ナルト(クラマ、ちょっと力を貸してくれ)

クラマ(…仕方のない奴だ)

ナルト(あんがとよ!)

クラマ(…ふん、ま、どうせ使うなら思いっきりやっちまえ)

ナルト(いつも通り、だってばよ!)

クラマ(…ま、頑張れや)

ナルト(おうっ!) 




315:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:36:36 ID:AVoYYjww
ナルト「よし、んじゃヒナタ、行くってばよ」ゾワッ

ヒナタ「え?九尾モードで?」

ナルト「こっちのが早いからさ」

ナルト「さーて、失礼して…」ヨイショッ

ヒナタ「きゃっ!?」

ナルト「へへっ、お姫様抱っこっていうんだっけ?」

ヒナタ「あ、あのあのあの…」

ナルト「文句なら後で聞くってばよ」

ナルト「しっかり掴まっててくれ」ビュンッ

ヒナタ「ま、まだ心の準備が…って」

ヒナタ「きゃああぁぁぁ」 




316:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:42:17 ID:AVoYYjww
~山腹 秘密の場所~

ナルト「うへ、やっぱり速えなぁ」

ヒナタ「…」

ナルト「怒ってる?」

ヒナタ「怒ってないけど」

ヒナタ「もう少し優しくして欲しかったなーって」プンスカ

ナルト「わ、悪かったってばよ…」

ヒナタ「んー、許して欲しい?」

ナルト「も、勿論!」

ヒナタ「…じゃあ、もう少しこのままで居てね」

ナルト「え?そんなんでいいのか?」 




317:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:43:24 ID:AVoYYjww
ヒナタ「だって…」

ヒナタ「その、重くない?」

ナルト「いや、むしろ軽すぎる気がするってばよ」

ヒナタ「そ、そうかな…」////

ナルト(え?喜ぶようなこと言ったか?)

ヒナタ「…本当にお姫様になったみたい」

ナルト(…ま、ヒナタがいいならいっか) 




318:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:45:43 ID:AVoYYjww
ヒナタ「あ、でもまたここに戻ってきて、何かあるの?」

ナルト「おっと、説明してなかったか」

ナルト「…でも、見た方が早いみたいだってばよ」

ヒナタ「見る?」

ナルト「ほら、日が昇るから」クイッ

ヒナタ「…あっ」 




319:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:48:08 ID:AVoYYjww
ナルト「エロ仙人の言ってたこと、思い出してさ」

ナルト「ここって、丁度日が向かい側から出るんだよな」

ナルト「んで、湖に映るっと」

ヒナタ「…綺麗」

ナルト「俺も、見たのは初めてだってばよ」

ナルト「…エロ仙人も、これ、見たんだよな」

ヒナタ「ナルトくん…」 




320:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:51:35 ID:sgNyKYk2
ナルト「…あ」

ヒナタ「今度はなぁに?」

ナルト「いや、もう一つ思い出した…」

ナルト「思い出さなきゃ良かった…」

ヒナタ「え?気になるよぅ」

ナルト「…そういや、ここでエロ仙人ってば、綱手のばーちゃんに告白しようとしたことがあるって…」

ナルト「…縁起でもねぇ」ズーン

ヒナタ「ふ、ふられちゃったの?」

ナルト「そもそも、途中で帰られたような…」

ヒナタ「そ、そうなんだ…」 




321:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:56:59 ID:AVoYYjww
ヒナタ「…でも」

ナルト「ん?」

ヒナタ「それもさ、私たちが変えちゃえばいいんじゃない?」

ナルト「…そうだな」

ヒナタ「ずっと、仲良く出来ればいいね」

ナルト「…出来るさ」

ナルト「てか、俺たちでするんだってばよ!」

ヒナタ「…うん」

ヒナタ「ふふっ、来て良かったね」

ナルト「ははっ、そうだな」

ヒナタ「…もう少し、見ててもいい?」

ナルト「…おう」 




322:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 13:58:56 ID:AVoYYjww
ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「何だ?」

ヒナタ「…結婚するまで、えっちなことはダメだよ?」

ナルト「ぶっ!!?な、何をイキナリ!?」

ヒナタ「ふふふっ」

ヒナタ「でも、少しくらいなら、いいかも…」////

ナルト「す、少し!?」

ヒナタ「じょ、冗談だってば…」

ナルト「…心臓に悪いってばよ…」 




323:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:03:38 ID:AVoYYjww
~回想終了~

ナルト「いろいろあったなー」

ヒナタ「そうだねー」

テンテン「…」

ナルト「ん?どうした?」

テンテン「は、破廉恥すぎっ!!」

テンテン「な、なななななんでそんなに詳しく覚えてるの!?」

テンテン「あと、それを詳しく話してくれちゃうの!?」////

ナルト「え?だって、もう聞かれちゃってるんだし」

ヒナタ「ごめんね、テンテンが赤くなるのが楽しくなっちゃって」フフフ

テンテン「もうっ!口から砂糖出ちゃうかと思ったんだから!!」

テンテン「ううっ年下にからかわれちゃうなんて…」

ナルト「何か、変な所で初心だよなぁ」

テンテン「うるさいっ!ナルトは黙りなさい!」

ナルト「えー」 




324:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:07:40 ID:AVoYYjww
テンテン「…でも、本当、二人にもいろいろあったんだね」

テンテン「ずっと仲良かった印象しかないや」

ナルト「そういや、殆ど喧嘩もしてねぇな」

ヒナタ「そんなことないよ、ちょこちょこしてるよ」

ナルト「そうだっけ?」

ヒナタ「この前だって、子供の名前で喧嘩したじゃん」

ナルト「喧嘩…か?」

ナルト「ただの小競り合いみたいなもんだろ?」

テンテン「…とりあえず、今でも仲良しなのは分かった」 




325:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:10:17 ID:AVoYYjww
テンテン「そういえば、結局約束は守ったの?」

ナルト「約束?」

テンテン「あ、あの、ほら」

テンテン「結婚前に…ってやつ」////

ナルト「あ、あー…」ポリポリ

ヒナタ「…内緒」////

テンテン「え、えー!何その反応!?」

ナルト「な、何でもないってばよ」

テンテン「嘘!ぜぇったいに、嘘!」 




326:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:17:24 ID:AVoYYjww
テンテン「…ふう」

テンテン「ま、それはいつか聞かせてもらうことにするよ」

ナルト「は、話さないからな?」

ヒナタ「結構時間たっちゃったね」

テンテン「うん、そろそろ行かなきゃ」

ナルト「送っていこうか?」

テンテン「これでも、あたしは結構強いんだけど?」

ナルト「あー、はいはい、そうだったってばよ」

テンテン「んじゃ、またね」

テンテン「ナルト、ちゃんとヒナタについててあげてね?」

ナルト「当たり前だってばよ」 




327:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:20:41 ID:AVoYYjww
ヒナタ「また来てね」

テンテン「うん、時間作ってまた来るよ!」

テンテン「それじゃ!」

ナルト「…相変わらず、勢いが凄いってばよ」

ヒナタ「ふふっ、テンテンのいい所の一つ、だからね」

ナルト「…飯でも食うか」

ヒナタ「うん、そうしよっか」 




328:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:24:16 ID:AVoYYjww
~ちょっとしたおまけ~

ヒアシ「…ネジ、うまくいったか?」

ネジ「…はい、ナルトとヒナタ様は、予定通り近くの街に向かったようです」

ヒアシ「そうか…」

ネジ「よろしかったのですか?」

ネジ「火の国の役人まで動かして…」

ヒアシ「問題ない、上には話を通してある」

ネジ「末端の人間は、必死に捜索をしているような…」

ヒアシ「…すぐに撤退の命令が下るだろう」 




329:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:27:16 ID:AVoYYjww
ヒアシ「ちゃんと、そこそこの宿を開けておいた」

ヒアシ「…うちの娘も、ナルトくんも、奥手でいかん」

ヒアシ「私の頃は…」

ネジ(…この方の親バカも、そうとうなものだな…)

ヒアシ「ネジ!聞いているのか」

ネジ「は、はい」

ネジ(…ナルト、誠実にな…)

ハナビ(…ふーん、なるほど)

ハナビ(後で教えてあげよっと)

ハナビ(…ナルトさん、わたし、まだあきらめないから、ね) 




330:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/16(金) 14:30:44 ID:AVoYYjww
~おまけ終わり~

ヒナタ「ご馳走様でした」

ナルト「お粗末様でした」

ヒナタ「ナルトくんも、料理出来るようになって来たね」

ナルト「簡単なのだけな」

ナルト「さすがに、ずっとヒナタに頼りっぱなしじゃさ」

ヒナタ「ふふっ、ありがとう」

ナルト「お互いさま、だってばよ」 




336:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/18(日) 01:45:58 ID:RBAzLJSw
コンコン

ナルト「あれ?また誰か来たのか?」

ナルト「ちょっと、見てくるってばよ」

ヒナタ「うん、お願い」

ナルト「はーい、今行くってばよ」タッタッタ

ナルト「て、なんだサスケか」

サスケ「香燐も連れてきた」

香燐「こんばんは~」

ナルト「うげ…」

香燐「うげ?」

ナルト「あ、な、なんでもないってばよ!!」

香燐「…ふーん」 




337:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/18(日) 01:55:30 ID:RBAzLJSw
香燐「まあいいけどさ」

サスケ「上がってもいいか?」

ナルト「お、おう、もちろんだってばよ」

香燐「おじゃましまーす」

香燐「ヒナター?」

ヒナタ「香燐さん!どうして!?」

香燐「そろそろだって聞いてたしさ」

香燐「はい、安産祈願のお守り、持ってきたの」

ヒナタ「こ、こんなにたくさん…」

香燐「みんなの分もまとめてきたからね」 




338:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/18(日) 02:02:20 ID:RBAzLJSw
サスケ「ほら、なに惚けてんだよ」

ナルト「あって、なんか、いつもの香燐さんと違ってて」

サスケ「…その呼び方、変わんねぇのか?」

ナルト「…怒らせたらこえーもん」

サスケ「はっ、違いない」

サスケ「あいつなりのけじめらしいぜ?」

サスケ「家の外とか、俺以外の男がいるところでは、一人称私にしてるみてーだし」

ナルト「けじめ?」

サスケ「ま、自分ルールみたいなもんか」

ナルト「お、すっぱり理解できたってばよ」

サスケ「…そりゃよかったな」 




339:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/18(日) 02:07:59 ID:RBAzLJSw
ナルト「しっかし、二人のそういう話って、全然聞いたことないってばよ」バタン

サスケ「ま、聞かれなかったし、話すつもりもないしな」

ナルト「ちょっとくらい教えてくれても…」

サスケ「香燐が許したらな」

ナルト「…一体どんな秘密があるんだってばよ?」

サスケ「秘密なんてねえよ」

サスケ「人に歴史有りってな」

ナルト「あんまり難しいこと言うなよな」

サスケ「…お前、とりあえずアカデミーからやり直してこいよ」 




340:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/18(日) 02:17:46 ID:RBAzLJSw
香燐「サスケ、二人共もうご飯食べちゃったんだってさ」

サスケ「そうか、タイミング悪かったな」

ナルト「ん?飯関連できたのか?」

香燐「へへん、ちょっとしたものだけど、作ってきたのよ」

香燐「まあ、日持ちするから、よかったら明日にでも食べて頂戴」

ヒナタ「はい!ありがとうございます」

サスケ(なんかやけに元気だな)

ナルト(あー、結構相談に乗ってもらったりしてるみてーだし)

ナルト(ヒナタも香燐さん大好きだからなー、嬉しいんだろ)

サスケ(へぇ、そういうのもあるんだな)

香燐「ねぇナルト、もう名前決めたの?」

ナルト「え?」 




341:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/18(日) 02:27:11 ID:RBAzLJSw
香燐「生まれてくる子供の名前よ」

香燐「たしか、女の子だったわよね?」

ヒナタ「はい、そうです」

香燐「教えてくれてもいいんじゃない?」

ナルト「あ、いや俺は…」

ヒナタ「ふふっ、男の子じゃなかったから、私が付けることになったんですよ」

香燐「あら、二人で相談するタイプだと思ったけど」

ナルト「…俺にはセンスがないってさ」

サスケ「ああ、なるほど」ポンッ

ナルト「…傷つくってばよ」 




346:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 01:41:28 ID:jw6yKqag
ヒナタ「この子の名前はアカリちゃんにするつもり」ナデ

香燐「アカリ?ふーん」

サスケ「なんか、由来とかあるのか?」

ヒナタ「うん」

ヒナタ「最初はヒカリにしようと思ってたんだけどね」

ヒナタ「これから、誰かを照らせるくらいに輝いて欲しくて」

ヒナタ「でも、思ったの」

ヒナタ「…別に、そんなに大きくなくていいなぁって」

香燐「どういうこと?」 




347:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 01:51:26 ID:jw6yKqag
ヒナタ「みんなを照らす光になってくれるより」

ヒナタ「自分の大切な人の為に精一杯灯るアカリになって欲しいなって」

香燐「…場合によっては、そっちの方が大きいけどね」

ヒナタ「うん、でも」

ヒナタ「アカリの方が、暖かい感じもしない?」

サスケ「…俺はいいと思うぜ?」

サスケ「うずまきアカリ、結構あってると思うしな」

ナルト「俺もそう思ったから、ヒナタの意見そのまま採用ってなったんだってばよ」 




348:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 01:59:42 ID:jw6yKqag
サスケ「うちの守人モリト)とも仲良くしてくれりゃあいいんだがな」

ナルト「二つ上だから、分からないってばよ」

香燐「そう?案外歳の差なんて気にしないもんよ?」

サスケ「女の方はそうかもしんねーな」

ナルト「男はさ、ある時期に女の子と一緒だと、猛烈にからかわれるもんなんだってばよ」

ヒナタ「あはは、そういうのってあるよね」

ナルト「…その時、俺たちはどうなってんだろうなぁ」

サスケ「どうした?」 




349:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 02:05:39 ID:jw6yKqag
ナルト「これからさ」

ナルト「こいつらが大きくなっていくんだろうけど」

ナルト「俺たちはどうなんのかなって」

ヒナタ「別に、何も変わらないんじゃない?」

ナルト「…だって、父親になるってだけで、かなり不安になるってばよ…」

香燐「…ぷっ」

ナルト「え?」

香燐「あははははは、もうだめ…」

サスケ「…」ポリポリ 




350:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 02:11:55 ID:jw6yKqag
ナルト「な、なんだよ、その反応は…」

香燐「だって…あははは」

サスケ「…香燐、そろそろやめとけ」

香燐「はぁ、ふぅ」

香燐「あー、ナルトごっめん」

香燐「別にあんたが悪いってわけじゃないのよ」

ナルト「どういうことだってばよ?」 




351:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 02:19:24 ID:jw6yKqag
香燐「あんたが言ってること、まんまサスケが言ってたのよ」

ナルト「サスケが?」

香燐「うん、だから、ちょっと面白くなっちゃって」

サスケ「…ナルト」

ナルト「ん?なんだってばよ」

サスケ「とりあえず、何も変わらない」

サスケ「やることは一緒だ、守るやつは増えるけどな」

サスケ「むしろ、お前がしっかりしてなきゃ、ヒナタが不安になっちまうだろ」

ナルト「あっ…」

ナルト「そうだったのか?ヒナタ」

ヒナタ「あ、その…」

ナルト「…そっか」

ナルト「俺ってば、夫失格だな」 




352:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 02:36:21 ID:jw6yKqag
香燐「はいはい、凹んでんじゃないの」

香燐「ほら、サスケ、ネタバラシもしてあげないと」

サスケ「…今のは、サクラに言われたまんまだ」

ナルト「サクラちゃんが?」

サスケ「ああ」

ヒナタ「ふふっ、やっぱりすごいねぇ」

サスケ「まあ、そういうこった」

サスケ「とりあえず、ナルト」

サスケ「お前、もう少しヒナタと話してみろよ」

サスケ「結構、そういうの大事だぜ?」

香燐「そうそう」

香燐「ウチらも、そうやってここまで来たんだから」ギュッ

サスケ「お、おい…」 




353:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 02:54:30 ID:jw6yKqag
香燐「今は二人にしてあげたほうがいいと思うから」

香燐「ナルト、あんたはもうちょっとヒナタを気遣いなさい」

ナルト「え?は、はい」

香燐「ヒナタも、もっとわがまま言っちゃいなさいな」

ヒナタ「ふふ、そうします」

香燐「それじゃ、また来るから」

香燐「今日はちゃんと話し合い、ね」

サスケ「急にどうしたんだ」

香燐「まだ、ウチらが来る段階じゃなかったってこと」

香燐「さ、モリトも検査終わるだろうし、帰ろう?」

サスケ「…ま、お前がそう言うなら」 




357:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:02:53 ID:aQFU6r/A
ナルト「検査?何かあったのか?」

サスケ「いや、まああいつも特殊な境遇だろ?」

香燐「うちはの新世代だからってだけ」

香燐「とりあえず、二人とも、これからが大変なんだってこと、忘れないように」

ヒナタ「はーい、肝に命じます」

香燐「…本当に分かってるのかしら、この子は…」

ヒナタ「大丈夫、だって」

ヒナタ「ナルトと一緒だから」

サスケ「…言うねぇ」

香燐「だってさ?ナルト」

ナルト「ははっ、責任重大だってばよ」 




358:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:07:14 ID:aQFU6r/A
香燐「それじゃ、またね」

香燐「今度はモリトも連れて来るから」

ヒナタ「うん、楽しみにしてる」

サスケ「ま、気楽にな」ポン

ナルト「おう、いろいろありがとな」

香燐「外野に出来るのは様子見くらいってね」

サスケ「んじゃ、身体に気をつけろよ」パタン

ナルト「…頼もしいな、経験者がいるとさ」

ヒナタ「ふふっ、そうだね」 




359:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:13:09 ID:2fPTbigA
ナルト「ヒナタ、ごめんな」

ヒナタ「え?何が?」

ナルト「俺が、しっかりしなきゃダメなのにな」

ヒナタ「…ううん、気にしてないよ」

ヒナタ「私は、ナルトが居てくれるだけで」

ヒナタ「すっごく、心強いんだから」

ナルト「…」

ナルト「ああー!もう!」ガバッ

ヒナタ「ひ、ひゃっ!?」

ナルト「俺、ヒナタと結婚して良かったってばよ…」

ヒナタ「…うん、私も」

ナルト「これからも、二人…じゃなかった」

ナルト「三人で頑張ろうな!」

ヒナタ「ふふふっ、うん、よろしくね」 




360:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:20:10 ID:aQFU6r/A
~ナルトの家 正面通り~

香燐「あぁ、あんな大声で叫んじゃって…」

サスケ「あいつはああいう奴なんだよ」

香燐「もっと落ち着きなさいとは思うんだけどね」

香燐「…そういえば、ちゃんと用意出来てるの?」

サスケ「心配ない、今だって見張りがいるはずだ」

サスケ「ナルトやヒナタに余計なことは考えさせたくない」

香燐「そっか、それならいいんだけど」

香燐「予定では、もうそろそろだから」

サスケ「…少し確認してくる」

サスケ「モリトのこと、頼めるか?」

香燐「ええ、そう言ってくれると思ってたから」

サスケ「お前も大概、あの二人には過保護だよな」

香燐「だって、ほっとけないじゃない?」

サスケ「…ま、確かにな」 




361:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:23:23 ID:aQFU6r/A
サスケ「それじゃ、ちょっと行ってくる」

香燐「うん、行ってらっしゃい」チュッ

サスケ「…おう」シュッ

香燐「…頑張ってね、サスケ」

香燐「さ、モリトを迎えに行かなきゃね…」 




362:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:28:43 ID:aQFU6r/A
サスケ「…」ギンッ

サスケ「あそこか…」シュッ

サスケ「よっ」

???「…突然来るなよ、驚くから」

サスケ「今日はシカマルか」

シカマル「ああ」

シカマル「とりあえず異常はねぇよ」

サスケ「そのまま頼む」

サスケ「不審な奴は寄せるな」

シカマル「へいへい、分かってるよ」

シカマル「ったく、メンドクセーけど、そうも言ってらんねぇか」

サスケ「ああ、何も無いとは思うが…」

シカマル「警戒しといた方がいいのは分かってるよ」 




363:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:35:32 ID:aQFU6r/A
シカマル「なんてったって、大戦後初、影の跡取り誕生だ」

シカマル「どんな輩が狙うとも分からねぇ」

サスケ「…あと、な」

シカマル「ナルトとヒナタにバレるな、だろ?」

シカマル「むしろ、そっちのがキツイぜ、ったく」

サスケ「あいつらには、何も知らないままでいてもらった方がいい」

シカマル「…へいへい、随分と丸くなったもんだな」

サスケ「…俺がこの里に居られるのも、あいつらのおかげだしな」

シカマル「…ま、心配しなくても、ちゃんとやるさ」

シカマル「ナルトもヒナタも、大事な仲間だからな」

サスケ「…ああ」 




364:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:43:13 ID:aQFU6r/A
~ナルトの家~

ナルト「…結婚してから、いろいろあったよな」

ヒナタ「うん、本当にね」

ナルト「もう一年になるのかぁ」

ナルト「ヒナタと結婚してから、時間が経つのが早いってばよ」

ヒナタ「うん、私も」

ヒナタ「初めてのことも沢山あって、いっばいいっばいだったし」

ナルト「そうだな…」

ナルト「…結婚式も、ハチャメチャだったもんな」

ヒナタ「ふふっ、うん」

ヒナタ「お父さん、今でも自慢気だよ?」

ナルト「そうなのか?」 




365:バレルルーシュ ◆wjd7R.7O.A:2012/11/19(月) 13:47:02 ID:aQFU6r/A
ヒナタ「うん、いい式に出来たって」

ナルト「そりゃあ、確かにいい式ではあったんだけど…」

ナルト「あの時、ちょっとだけお義父さんの見方が変わったってばよ」

ヒナタ「ふふっ、うちのお父さんは、結構お茶目な所あるから」

ナルト「お茶目、なぁ」

ヒナタ「結婚式かぁ」

ヒナタ「あの日も、ナルトくんは弱気だったよね」フフッ

ナルト「あ、あれは…」

ヒナタ「ちょっと、思い出してみよう?」 

ナルト「そろそろヒナタと結婚して二ヶ月だってばよ」
ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」
ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」-②
ナルト「そろそろヒナタと結婚して一年だってばよ」-③